中の人とは、「何らかのキャラクターを演じている人間」を意味するネットスラングである。特に、アニメキャラを演じる声優に対して使われることが多い。
概要[]
吉田戦車の漫画作品「伝染るんです。」において、肩車で高身長となったかわうそが、下で支えている人に言及された際に「下の人などいない!」と激怒するネタが起源とされている[1]。
それが「実際には存在するが、言及してはいけない存在」として、ミッキーマウスやドナルドダック、ピカチュウ、ガチャピンなどの着ぐるみに関連づけされ、その中身の話題になった際に「中の人などいない!」と突っ込むネット用語として定着した。本来の用法に近い例としては、漫才コンビのパペットマペットも挙げられる。
そこからさらに、着ぐるみの中身同様に裏方存在であったアニメ声優のことも次第に「中の人」と呼ばれるようになった。
もともとは裏方的な存在であった声優だが、オタク文化が広まるにつれアニメのストーリーやキャラだけでなく彼らにもスポットが当たるようになっていった。それを受けて、パロディ色の強い漫画・アニメや二次創作ではあるキャラに声優が同じ別作品のキャラを連想させる言動を取らせるというギャグが使われるようになり、一つの定型ネタとして定着していく。
また、キャラを演じている声優は代役や代替わりすることがある。
やる夫スレにおいて[]
様々な作品のキャラが集結するやる夫スレにおいても、中の人ネタは比較的多用されるネタである。
- 声優が同じ別作品のキャラを連想させる言動を取らせる(先述)
- 同一人物(成長、変身、変装など)とする
- 血縁者にする(例:ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、アルフォンス・エルリックが姉弟関係)
- 別作品の関係を鑑みた配役にする(例:碇シンジの父親に長谷川泰三を配する。)
- 中の人の性癖・嗜好・持ちネタを反映させる(例:如月千早が高槻やよいに好意的に接する。)
このように様々な形で、中の人ネタはやる夫スレに盛り込まれている。
また、NHKの番組「ザ☆ネットスター」においてやる夫が紹介された際には、声優の若本規夫がやる夫の声を担当した。
中の人ネタが使われやすい声優とキャラ[]
- 釘宮理恵:ルイズ、アル、逢坂大河など。「ツンデレの象徴」の異名を持つ。
- 立木文彦:碇ゲンドウ、長谷川泰三
- 藤原啓治:野原ひろし、アリー・アル・サーシェス、エシディシなど。演じるキャラによって「焼け野原ひろし」というネタもみられる。
- 若本規夫:セル、アナゴ、シャルル・ジ・ブリタニア、アレクサンド・アンデルセン[2]、ちよ父、音速丸、ロイエンタール提督[3]、やる夫(先述)など
覆面のキャラクターについて[]
声優ネタ以外では、着ぐるみキャラ・変装キャラ・巨大ロボ・やる夫スレ作者などにも「中の人」を考えることができる(というか、語源を考えればこちらが本来の使い方)。逆手にとってまったく別の正体を用意することもある。
関連項目[]
- 中に誰もいませんよ - 本来の意味は全く違うのだが、語感の類似性から、「中の人なんていませんよ」等とパロディされることがある。