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安価(あんか)とは、2ちゃんねるから発生した用語。

ニコニコ大百科の項目「レスアンカー」も参照のこと

概要

シナリオ分岐に読者の意見を採用する手法の一つである。

そもそも安価とは、「アンカー」を意味するネットスラング。そこから転じて、レス番をアンカー(>>○○)で指定し、そのレス番を取ったものの指示に従って物語を進める事である。「安価は絶対」と言われるほど強制力は高いが、あまりにも無茶な意見はまず通らない。

広義の安価スレは、「安価を作品に影響させるスレ全般」を言う。例えば、毎話の終了時に「次の話は誰を主役にしたいですか」「次の話は○○にどんな行動を取らせたいですか」などと安価を取り、それを元に次の話を書いていく作品。あるいは、1000取りで書かれた事を物語に取り入れる作品、なども広義では安価スレに含まれる。だが、基本的にこれらのスレは通常のスレとはあまり変わらない。 通常の安価スレとは、「安価で決められた事が作品の大半を占めるスレ全般」を言う。「主人公の行動を事あるごとに安価で指定させる」「作品投下中に安価が入り、それを元にその後の展開が変わる」「登場人物の多くが安価で決定される」など。選択肢を番号で指定するタイプや、完全フリー制、などがあり、一般的には選択肢タイプが多いが、即興物など自信のある作者は完全フリー制を使う傾向が強い。読者が参加できる数少ないイベントである為、人気スレでは安価を狙って多数の読者が争いあう戦場と化している。

ただし用途や対処を誤ると、たちまちスレが荒れてしまう原因にもなる。安価のご利用は計画的に。

また安価の亜種として、「下○○」のようにレス番ではなく作者の書き込みからの距離でレスを指定するもの、指定した時間に最も近い書き込みを採用する「時間安価」、書き込みの内容ではなく書き込み時間の秒数で結果が変化する「末尾判定」などがある。

これらの方式は本来の安価とは違ったやり方で読者の意思を作品に反映させるものであるが、たいていの場合は全てひっくるめて「安価」と呼ばれる。

安価スレの利点としては、「読者の意見を反映させ易い」「読者がより『スレに参加している』と言う気分になれる」と言う点であり、安価自体で読者を楽しませる事が出来るため、ストーリーの完成度が低くとも良スレになり易い(もちろん完成度が高いならより楽しませる事が出来る)。また、作者自身では考えもつかなかった展開になってストーリーが膨らむ事もある。

欠点としては、「多くの読者が思い思いに選択肢を取るせいで、登場人物の行動方針が矛盾する」「スナイパールーザーによる妨害行為の発生」「即興投下になり、書き溜めがし難い」「後から読み直しても安価に参加できない分、面白さが半減する」等が挙げられる。

また、「読者のレスの取捨選択が難しい為に、後から読まれ難いため、まとめられ難い」と言うのが意外と大きな欠点。まとめサイトは作者のモチベーション上昇に大きく貢献する場合が多いので、これが忌避されるのは大きなデメリットと言えるだろう。

安価スレ戦国時代

安価をスレ進行の中心に据えたいわゆる「安価スレ」はもともと数多いやる夫スレジャンルの一つに過ぎなかったが、2010年後半頃に女神転生シリーズポケットモンスターを原作とした人気安価スレが登場、それに便乗した作者たちの手によりその数が一気に増加。2011年現在、非常に多くの安価スレが乱立する事態となっている。

安価スレは読者の意思が直接物語に反映されるため盛り上がりやすいが、その性質上即興投下が基本であり、作者にはその場ですぐさま安価に応じた展開を考える能力が求められる。また以前の安価と真逆の行動が選択されたりして主人公の思考に矛盾が生じることも多々あり、それに説得力を持たせるには、通常のスレを作成するより遥かに優れた実力が必要である。

にも関わらず、ハーレム作品と同様に、読者を呼び込むこと等を目的とする安直な作品が多く、そのエター率は通常のやる夫スレを遥かに上回る。やる夫板IIでは、そのエター率の高さから、管理人が有名安価スレ作者に対してスレ講座の作成を要請する事態にもなった。

流行っているから、読者が欲しいからなどといって、安易に手を出してはいけない非常に危険なジャンルである。

関連項目

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