異世界召喚、または異世界転生とは、ジャンルの一つ。読んで字の如く「別世界へと飛ばされてストーリーが幕を開ける」タイプの物語。
概要[]
現実世界の人間が異世界へと行ってしまうタイプの、主にファンタジー作品。主人公は現実世界の人間、読者の対象年齢も踏まえてか少年少女が多い。分類としては、現実世界で生活していた人物が異世界に移動する場合が異世界召喚、死亡して異世界の人物として生まれ変わる場合が異世界転生となる。また、異世界の人物から呼ばれた場合とそうでない場合を区別して、前者を異世界召喚、後者を異世界転移と呼ぶこともある。
諸説あるが、2000年代以降は異世界のみで完結しているような作品は減り、現実世界ベースまたは異世界召喚が多くなったと言われている(外部リンクでは商業作品の具体例が挙げられている)。
小説投稿サイト『小説家になろう』ではこの異世界召喚及び転生ものが流行りとなっており、多くの人気小説がこのジャンルとなっているのが特徴。一方で、そうでない作品が埋もれてしまうという問題があったため、2016年5月以降「異世界転生」「異世界転移」が登録必須キーワードとなり、他の小説とは別のランキングになった。登録必須キーワードは「R15」「ボーイズラブ」「ガールズラブ」「残酷な描写あり」と異世界2つの6個だけであり、『小説家になろう』がこの問題を重要視していることがわかる。
客寄せのためにか、タイトルに『異世界』が入っているものはわかりやすいが、当然ながら具体的にどのような異世界なのかまでは読んでみないとわからないという事でもある。上述のように、基本ファンタジーが多い。さらにキャッチーなタイトルをつけて、世界や作品の個性付けを出す事もある。
召喚/転生という区分けとは別に、「不思議な世界を描くタイプ」「現実世界の主人公が価値観や知識を別世界に持ち込むタイプ」の2パターンに分けることもできる。併用またはどっちつかずの場合ももちろんある。
具体例[]
- 1983年 サンライズ(富野由悠季)「聖戦士ダンバイン」
- 1991年 小野不由美「十二国記」
- 1993年 CLAMP「魔法騎士レイアース」
- 2003年 宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー」
- 2004年 ヤマグチノボル「ゼロの使い魔」
- 2009年 平野耕太「ドリフターズ」
- 2012年 丸山くがね「オーバーロード」[1]
- 2013年 暁なつめ「この素晴らしい世界に祝福を!」[2]
- 2013年 カルロ・ゼン「幼女戦記」[3]